屋根の軽量化で地震に強い家に!

屋根が軽いと地震に強くなる?

2011年3月11日に起こった東日本大震災では、多くの家屋が倒壊しました。瓦の落下なども多かったのですが、中には被災地にありながら、被害がなかった住まいもあったのです。そのポイントとなったのが、屋根が軽いかどうか、です。

屋根の中では断トツで瓦屋根が重く、通常の住まいで約6トン、軽自動車で計算すると7台から8台分です。次に重いのがスレート屋根で、約2トンです。軽自動車で計算すると3台分ぐらいになります。一番軽いのは、金属屋根です。約600キロ、軽自動車の0.7台分ぐらいになります。

屋根が重いと、その分家の重心が上になります。その結果、家の重心がぶれやすくなり、地震の揺れによって大きく左右にずれてしまいます。屋根が軽いと重心が低くなるので、揺れにも強い住まいとなるでしょう。

金属屋根で耐震性もアップ

現在は一般住宅で耐震基準が設けられており、建築基準法で定められています。耐震等級で確認できるのですが、数字が大きくなればなるほど、等級は上がって安全性・耐震性に優れている住宅となります。

重い屋根を支えるためには、多くの柱や壁が必要になります。その反面、軽い屋根と言われている金属屋根であれば、少ない柱や壁でも支えることができます。等級を満たすために計算されている地震係数というもので、耐久性が確認できます。

例えば、瓦屋根で25-58の地震係数と、金属屋根で22-54の地震係数、どちらも似ていますよね。でも、瓦屋根の場合は等級2であるのにも関わらず、金属屋根の場合は等級3になります。耐震性がワンランク上、という状態です。

瓦屋根を支えるための柱や壁をそのままにして金属屋根に変えると、屋根が軽くなる分地震の揺れにかなり強い住宅へ変えることができます。

一番軽い素材は金属で、瓦屋根の約10分の1です。屋根に積む瓦と違って、地震によって落下するという心配もしなくていいので安心です。最近は遮熱塗料などでちゃんとコーティングされるため、雨が当たってうるさいとか、暑いといったデメリットもなくなってきています。安っぽいと感じる人もいますが、デザインも増えているので住宅に合わせていいデザインのものを選ぶこともできます。

ガルバリウム鋼板を原料としているので、サビにくく頑丈な金属屋根が、地震に強い住まいを作るために最適です。